管理職育成の1on1では、正解を教える前に、本人がどこまで状況を捉え、何を基準に判断したかを言葉にしてもらうことが重要です。問いを使って判断の範囲を広げることで、次の実践を本人と共同で設計できます。
問いは詰問ではなく、判断を再構成するために使う
「なぜできなかったのか」だけを繰り返すと、面談は弁明の場になりやすくなります。まず事実と判断を分け、本人が見ていた範囲を確認してから、別の観点を一つ足します。
良い問いは、上司が答えを当てさせるものではありません。本人が当時の前提を見直し、次に同じ状況が起きたときの確認手順を組み立てられる問いです。
判断を深める8つの質問例
- 成果:最終的に、誰のどの成果を守ろうとしていましたか
- 時間:今すぐ必要な対応と、後で効いてくる対応をどう分けましたか
- 影響:その判断は、他部署や利用者へどのように波及しますか
- 原因・仕組み:今回の事象を生んだ条件や、繰り返す仕組みは何ですか
- 価値:この仕事は、組織や顧客のどの価値につながっていますか
- 関係者:目的や制約の異なる相手を、どの順番で巻き込みますか
- 判断:選択肢、判断基準、相談先、見直し条件をどう置きますか
- 応用:今回の学びを、条件の違う別の仕事でどう使えますか
面談を行動へつなげる終わり方
最後に、本人が次回までに試す行動を一つに絞ります。「視座を上げる」のような抽象語ではなく、会議前に影響を受ける部署を二つ書き出す、判断前に見直し条件を決める、といった観察可能な行動にします。
上司側の支援も決めます。情報へのアクセスを用意する、関係者との場を設定する、途中で確認する日を決めるなど、本人だけに変化を求めないことが継続の鍵です。
アセスメント結果を使う場合の注意点
点数を本人の固定的な能力として扱わず、今回の回答で確認できた材料として扱います。根拠となる回答を一緒に読み、実務上の事実と異なる点があれば修正します。人事評価や昇格判断へ機械的に転用せず、育成目的と共有範囲を事前に伝えることも欠かせません。
回答根拠と次の問いを、実際の画面で確認する
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